「NPO」、「ボランティア」の商標登録は取消か?

2004年9月17日

 昨年春、(株)角川書店(現(株)角川ホールディングズ)が「NPO」および「ボランティア」という言葉を特許庁に商標登録し、そういった言葉がNPOの発行する雑誌などの誌名に使えなくなるのではないかとの危惧が広まりました。それに対して、角川側からの説明はあったものの、7月には下記の諸団体が共同で特許庁に異議申し立てを行うに至りました。先ごろ、その後の新しい動きが異議申立団体より伝えられましたので、ご紹介します。
 


 異議申立団体より寄せられた情報によると、「ボランティア」、「NPO」のいずれの件も、本年6月29日に特許庁から権利者である角川側に対して「取消理由通知」がなされていたとのことで、特許庁のホームページで確認されました。

 「取消理由通知」というのは、特許庁が異議申立の審理の結果、商標登録の取消決定をしようとする際に、商標権者に事前に取消理由を通知する制度です。つまり、特許庁が今回の角川側の商標登録を取り消す方向で進んでいることを示しています。

 ただし、角川側は、この通知を受けて、指定された期間内に意見書を提出することが可能なので、まだ決定というわけではありません。

 異議申立人および弁護団側では、角川側の意見書の提出があった場合に備えて、反論の機会を与えてくれる旨の上申書を9月10日付けで特許庁に提出しました。制度上、異議申立人に反論の機会を与えるという法的保証はなく、特許庁の裁量なので、その必要がないと判断されるということもあり得ますが、当面は角川側の動向を見守るということになります。


■「NPO」の商標登録異議申立団体

(特) 日本NPOセンター
(特) 特定非営利活動法人 大阪NPOセンター
(社福) 大阪ボランティア協会    
(特) 関西国際交流団体協議会
(特) 市民活動情報センター
   シーズ=市民活動を支える制度をつくる会
    (異議申立書の当事者表示順)
    上記代理人 弁護士 三木秀夫
■「ボランティア」の商標登録異議申立団体

(社福) 大阪ボランティア協会
(特) 静岡県ボランティア協会
(特) とちぎボランティアネットワーク
(特) 日本NPOセンター
(特) 日本ボランティアコーディネーター協会
(財) 富士福祉事業団
    (異議申立書の当事者表示順)
    上記代理人 弁護士 三木秀夫


・・・これまでの経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2002年1月18日
2003年4月25日
    5月27日
    6月3日
    6月6日
    7月25日
2004年6月29日
     9月10日
(株)角川書店が「NPO」、「ボランティア」について登録商標を申請
商標の登録
公報に掲載
大阪NPOセンター等からメーリングリスト等で“緊急のお知らせ”
(株)角川書店が新聞にて“真意”の説明
特許庁へ商標登録異議申立書の提出
特許庁が「取消理由通知」(角川側に意見書提出の機会付与)
異議申立人側から、角川側の意見書への反論の機会付与のための上申書を提出


参考:
9月14日付 (特)市民活動情報センター発信メール「NPO商標登録意義申立の経過報告」
9月15日付 (社福)大阪ボランティア協会発信メール「ボランティアなどの商標登録で新たな動き」

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